途上国ライフ

図工と体育と、ときどき英語。元公立中学校教諭、現途上国の小学校の先生。

【ご報告】無期限一時帰国します

いつも当ブログを読んでくださりありがとうございます。

みなさんのおかげで、続けることができています。

 

 

今日は、いつも読んでくださっている皆様にご報告があります。

 

新聞やニュース等の報道で、すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、

現在全世界のあらゆる国で活動中の日本人ボランティアは、コロナウイルス感染拡大の影響で、一時帰国することとなりました。

あくまで予防的観点からの帰国です。

コロナが収束するまでの【一時】帰国ということになってはいますが、

いつ収束するか、誰にもわからない、

見通しがもてない、

むしろ今も世界規模で拡大しつづけているという状況から考えると、

もしかしたらもうここには戻ってこられないかもしれない、という覚悟もしています。

 

 

 

ブータンでは、2週間前に外国人観光客の方1名の感染確認があり、その方は回復されて母国へ帰られました。

その後、外国に働きに出ているor留学しているすべてのブータン人に対して、

政府からすぐ帰国するようにとお達しがありました。

その影響で、その方たちの帰国後、感染拡大を防ぐために

今すべての学校が無期限休校になっています。

まだ国内でのブータン人の感染は確認されていませんが、

そのあたりの対応はとても早く、予防への意識が高いなぁという印象をもっています。

 

 

 

この全ボランティアの帰国は、万が一何かあったのときの我々の安全を考えた上で決定されたことです。

どうしようもないことですが、

任期なかばでの帰国は残念な思いです。

 

1年かけて作った人間関係があり、

1年かけて、やっと、やっと活動の芽が出てきたと感じていたところでした。

去年は帰りたくなることが多々あったけれど、

2年目に入り任地の変化、人間の変化、そして自分の気持ちの前向きな変化を感じていたところでしたので、

いざ、帰れと言われると、すごく惜しい気持ちです。

このタイミングで帰りたくはなかった、

最後までやり切りたかった、と。

 

 

今、ブータンで過ごして1年2ヶ月。

残り任期は10ヶ月というところです。

 

5日前に帰国の正式連絡を受け、

2日で任地で住んでいた家をある程度片づけ、パッキングをし、いくつかのお家をまわってあいさつし、引き上げ、

2日かけて首都に上がり、

明日のフライトで帰国します。

各国の国際線の本数がどんどん削減され、

経由できない国があったり、

鎖国政策を取り始める国も出たりしています。

そんな中でフライトを調整してくださったスタッフさんたちには感謝してもしきれません。

ここ数日はスタッフさんたちが一番忙しかったと思います。

そして、活動も大事ですが、それよりも我々を守ることを第一に考えてくれた本部の方にも感謝しています。

 

その方々の思いをしっかり背負い、

まずは、日本に無事に帰らなければ。

 

 

 

急に訪れた別れ。

 

日本で、3月といえば別れの季節ですが

突然臨時休校となった先生たちと学生の皆さんも

こんな感じだったのかなぁ。

 

この5日間、これでもかというほどバタバタと過ごし、目まぐるしい変化に自分の感情がまったく追いついていません。

任地でかかわった人たちみんなに、しっかりあいさつができませんでした。

特に、子どもたち。

 

コロナウイルスの今後の状況次第ですが、

また、戻ってこられると信じます。

 

 

 

 

当たり前なんて、どこにもないんだなぁ。

いつ、何があるかわからないんだなぁ。

 

 

 

 

この経験から、あらためてそう思いました。

だからこそ日常を大切にしなければ。

いつでも、同じように明日が来ると思っちゃいけないんだ。

 

 

 

いったん、ブータンを離れ、ここでの活動もできなくなりますが、

撮りためていた写真がまだまだたくさんありますので、

またこの国についてブログでお伝えできればと思っています。

 

 

日本も刻々と状況が変化していることでしょう。

もうすぐ新年度。新しい生活に向けて準備している方もたくさんいらっしゃると思います。

皆様も新しい春に向け、どうかお体に気をつけてお過ごしくださいね。

 


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