途上国ライフ

図工と体育と、ときどき英語。元公立中学校教諭、現途上国の小学校の先生。

【学校】最近のアート授業『マダム!今日はなにつくる?』

「続ける」って、大事ですね。

あらためて、気づかされています。

 

class PPとclass 1のちびっこたち(年長さんと小学1年生相当)。

私にとっては宇宙人、モンスター。

イスに座っていられない、言葉は通じない、とにかくうるさい。笑

 

でも、やっと、やっと、やっと、やっと、そのちびっこたちにも

アートができるようになってきました。

というのも、やっと、彼らはアートの時間が何なのかを理解してきた様子。

果たして私のしていることがアートと呼べるのかどうなのか、

わかりません。というか呼べる自信はまったくないです。笑

 

もともとアートの時間がこの国の学校にはありませんでした。

あっても、鉛筆で先生が黒板に描いた絵を写し、真似て描くというもの。

だから、「それだけじゃない」ということを感じてほしい、

もっと、自分の好きなようにやっていい、と伝えたい、

そんな思いでした。

だから、絵を描くのではなく、

「手を動かして何かを作る」系ばかり選んで取り組んでいます。

 絵に対して私自身が苦手意識をもっているので、それも理由のひとつです。笑

 

こんにちは〜!と言って教室に入り、

①モデル作品を見せる

(見せ方が大事!時には演じる)

②材料や道具はなんだろう?

③どうやってできるのかな?を考えてから作り方を説明

④必要なものを配る

⑤いざ、やってみよう!

⑥時間が余ったら見せ合いっこ

(私はだいたい最後に写真をとらせてもらっています)

 

ってな感じで、学年に応じて変えることはありますが、

授業の流れを統一してやってます!

 

 

では最近のアートまとめ♪

 

☆class PP パクパク…?

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紙を半分に折って、切り込みを入れて

動く口を作りました。

(45分しかなく、座らせるのに10分かかるので、

この作業は私がやりました笑)

あとは自由に顔をデザイン!

 

クズザンポー、Good morning, と言い合って

遊んでました!

 

 

☆class 1 かぶと

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はい、こちら定番のかぶと。

class1は、PPよりも手がかかりました。

思えばかぶとをやったあとから、

彼らが変わってきたように感じます。

作った(折った)ものに色を塗るの、みんな大好きです。

 

 

☆class 2 ミラクルエッグ

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白い紙をたまご型に切って、

不思議なたまごをデザインします。

それをカラーペーパーに貼り、

中からまた不思議な何かが生まれます。

想像力をフルに使いました!きっと!笑

 

 

☆class 3 くるくる

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色画用紙をうずまきに切って、

毛糸をくっつけただけのシンプルなもの。

動くものに興味津々です。

この表情!好きだなぁ〜笑

そしてこのあとは、、、

くるくるを持って外を走り回ってました。

ちなみに、これをくるくると呼び、

くるくる、という日本語も教えました。

 

 

☆class 4 ペットボトルでペンスタンド

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このクラスにはリサイクルアート系をよく教えています。

簡単だけれど、デザインは自由にできるし

お家や寮でも使ってもらえるので、

好きです!

この切り口に貼っているビニールテープとガムテープは日本からのもの。

特にガムテープは大人気でした。

もちろん限度を設けて使ってもらいましたが、、、

繊維的に、横にも縦にも手でちぎれて扱いやすかったのと、

あとは単純に日本のものが珍しいのでしょう。

 

テープ事情についてちょこっとお伝えしますと、

日本のセロテープの技術はすごい!!

ここでは透明のテープは見たことがありません。

そして、ガムテープも、

日本のものほど強力なガムテープはここにはありません。

あらためて母国の技術のすごさに気づかされます。

 

☆class 4 トイレットペーパー芯でお花の飾り

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class 4からもうひとつ!

これもトイレットペーパーの芯を切って

色を塗り、

ホチキスでとめて、毛糸でつないだだけの

単純なもの!

でも喜んで作っていました。

 

 

☆class 5 スクラッチメッセージカード

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クレヨンでちょっと厚めの紙を塗りつぶし、

黒のクレヨンで上からさらに塗りつぶし、

安全ピンやコンパスの針などの尖ったもので

絵やメッセージをかきました。

写真からはちょっとわかりにくいですが、

家族や友達への、大好きだよ、

いつもありがとう、

ずっと離れないで一緒にいようなど、

メッセージを書いていました。

特に家族へのものが多く、

家族を大切にするブータン人らしいなと思いました。

ここでは、父母と子ども、祖父母だけでなく、

おじさんおばさんや甥っ子姪っ子、

いとこまで一緒に住んでいるお家が珍しくありません。

 

☆class 6 ブックマーク

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こちらは日本の新聞紙を細かく刻み、

(またはちぎり、)

のりで色画用紙に貼り絵をして

ブックマークにしてみました。

細かい作業だからか、しゃべらず黙々とやる子が多かったです。

鉛筆を使い、鉛筆の芯の先に液体のりをつけ、

新聞紙をくっつけてピンセットのように使っている子もいました。

そして、みんなの作品を集めたときのこの表情。

見比べて、友達を知る。

いいね!って言ってもらう。

大事なことだなぁとあらためて思います。

冬休み首都にあがったとき、

ラミネートして、それから返そうと思います。

 

ブータンの学校は11月中旬からテスト期間。

テストで基準を満たさないと、

次の学年に上がれません。

それを決める重要なテストです。

テストが終わったら、1月末まで冬休みです。

今年授業するのもあと2週間ちょっと。

子どもが、もっとやりたい!と思えるように、

来年も楽しみ!と思ってもらえるように、

あと少し、種まきをします。